クーリエ契約は本当に得?|送料より怖かった「ノルマで判断が歪む」話
副業リスク管理ラボです。
海外輸出をやっていると、送料を下げたいと思うものです。クーリエと個人契約すると、単価が下がる・営業さんとパイプができる・価格交渉ができる、といったメリットがあります。
しかし、いい面ばかりではありません。クーリエには月のノルマがあります。
送料は下がったはずなのに、なぜか資金が減っていく。仕入れが増える。でも利益が残らない。
自分もこんな状態でした。つまり、ノルマに引っ張られている状態です。
この記事では、クーリエ個人契約がもたらすメリットとその裏にあるリスクについて書いていきます。
《この記事で分かること》
- クーリエ契約で判断がどう変わるのか
- 送料が下がっても利益が残らない理由
- ノルマに引っ張られている状態に気づく方法
- 自分の発送量で契約すべきか判断できる基準
結論|クーリエ契約はノルマで判断が歪む
クーリエ契約で一番危険なのは、送料が高くなることではありません。
気づかないうちに、「利益が出るか」ではなく、「ノルマを達成できるか」で判断するようになることです。
契約直後はうまくいくが、途中から崩れる
契約した直後は良かったです。単価は下がるし、発送もスムーズになります。ドライバーさんとも顔見知りになりました。「これで少しは利益額も変わる」と思いました。
でも途中から、こういう考えに変わりました。
今月はまだ足りていない。ここで止めるとまた電話がくる。価格帯が高い方に変更される。割引率が下がるかもしれない。とにかくDHLで送れば安いけどFedExにしようか。とにかく回転率の高いものを。
こういう思考が入り始めます。ここで歪みます。
クーリエ契約の仕組み|なぜノルマが発生するのか
契約には、だいたい条件があります。月間出荷量・利用金額・割引適用ライン。これを下回ると、単価が上がる・条件が悪くなります。
つまり、「使い続ける前提」で設計されています。
私の担当営業は、ノルマが達成できていないと毎日のように電話をかけてきました。このプレッシャーは予想以上に高いです。
ノルマで無理な仕入れが発生する理由
理由は単純です。ノルマを達成しないといけないからです。
契約した・条件を取った・割引がある。これを無くすわけにはいかない。
だから、利益がほぼない商品でも取り入れました。利益ではなく「維持」で動くような状態です。
- 本来いらない商品を仕入れる
- 利益が薄い商品を通す
- 発送の選択を狭めてしまう
壊れるのは利益ではありません。
壊れるのは判断です。
送料構造そのものが崩れる原因についてはこちらでも整理しています。
→【eBayの送料はなぜズレる?|サーチャージで利益が崩れる構造】
私の実際のノルマと運用実態
私の実際のノルマは月80件前後、利用額17〜18万円が最低ラインでした。
これを多いと取るか少ないと取るかはお任せします。ただ、すべて同じ輸送会社にするのは、費用が嵩みます。
私は高回転で粗利のないポケモンカードやフィギュアなどをよく送っていました。正直、売りたくはなかったです。
本来なら利益率や資金効率で判断するべきでした。でもその頃の私は、「利益が出るか」ではなく、「今月の件数が足りるか」を見ていました。
今振り返ると、商品を選んでいたのではありません。ノルマに商品を選ばされていました。
当時は売上を伸ばしているつもりでしたが、実際にはノルマを維持するための作業を増やしていただけでした。
送料が安くても利益が残らない理由
ここが一番の勘違いです。
送料が下がっても、無理な仕入れ・無理な発送選択が起きたら意味がないです。むしろ悪化します。
発送代行で起きるコストのブラックボックス化についてはこちらも確認してください。
→【発送代行は使うべき?|eBay輸出で失敗しない判断基準】

クーリエ契約を検討する前に見るべきポイント
私が書いたラインは経験ベースですが、月80件・利用額17〜18万円が平均的なノルマのラインではないかと思います。このラインをすでにクリアしているようであれば、検討するのもありです。あとは実際に営業さんに現状の発送状況を話して、受けられるか確認した方が安全でしょう。
ここまで読むと、「気をつければ大丈夫」と思うかもしれません。自分もそう思っていました。
多少無理しても回せる。あとで調整すればいい。今は伸ばすフェーズ。
そうやって判断をズラしたまま進んだ結果、最終的に150万円以上の借金まで崩れました。
クーリエ契約の問題は送料ではありません。判断がズレたまま進み続けることです。

ノルマに引っ張られないための判断基準
ノルマ心理で前が見えなくなった時には、基本に立ち返ります。
その仕入れ、ノルマがなくてもやるか。
これに答えられないなら危険です。利益が出るか・回るか・資金が持つか。この3つで判断します。
ノルマのメリットと使い方
デメリットばかり述べましたが、ノルマは悪ではありません。
ノルマによって基準値が上がることはあります。ボーダーをクリアするという心理は、現状維持を打破する威力があります。私も実際にクーリエによって、販売数を伸ばすことができました。
問題は、自分の判断基準よりノルマが上位に来ることです。自分の発送状況を冷静に見極めて、ノルマをクリアしながら販売数を伸ばしていければ最高です。
Q&A
Q. クーリエ契約はやめた方がいいですか?
やめた方がいいわけではないです。ただ、ノルマを無理に作らないと達成できない状態なら危険です。
Q. ノルマはどれくらいが適正ですか?
自分の今の発送量で自然に達成できるラインです。無理に商品を増やさないと届かないなら合っていません。
Q. 送料が安くなるなら契約した方がいいのでは?
単価だけで判断すると崩れます。仕入れや発送の判断まで変わるなら意味がないです。
Q. ノルマを達成するために回転重視にするのはありですか?
利益と資金が成立しているならありですが、維持のためにやっているなら危険です。
まとめ
クーリエ契約で崩れる理由はシンプルです。
- ノルマが判断基準を変える
- 維持のための仕入れが入る
- 発送の選択が固定される
- 結果として利益が削られる
そして一番の問題は、自分の判断で動いていないことです。
ノルマがなくてもやる仕入れかどうか。ここに戻せるかで結果が変わります。
ノルマに限らず、人は数字に判断を引っ張られます。売上が伸びた時に起きる判断の歪みについてはこちらでも解説しています。


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